生理周期が長くなるのはなぜ?〜当院に多い2つのパターンと今日からできる食事の工夫〜
生理周期が長くなる原因は、大きく分けて2つ。
①食事の欠食によるエネルギー不足
②血糖値の乱れによるPCOS傾向
広島市のレガロ妊活専門鍼灸院院長が、卵子の成長と排卵の仕組み、セルフチェック、今日からできる工夫を解説します。
「生理が来るのが、どんどん遅くなっている」
「前は30日周期だったのに、最近は40日近くあく」
妊活中の方から、こんなお声をよく聞きます。
周期が長くなると、
「今日で何日目だろう」
「排卵はもう終わったのかな」と、毎日が落ち着かなくなりますよね。
実は、生理周期が長くなるのには、身体なりの理由があります。
当院にご来院される方のお話を伺っていると、大きく分けて2つのパターンが見えてきます。
※月経周期が急に延びた、39日以上あくことが続く、不正出血があるなどの場合は、まずは婦人科での確認をおすすめします。診断・治療は医師による医療機関での対応が最優先です。
当院はそのサポート役として、鍼灸と食事の面からお手伝いをしています。
そもそも「生理周期が長い」とはどういうこと?
生理が始まってから、次の生理が始まるまでの期間は、25〜38日程度が目安と言われています[1][2]。
39日以上あく周期は「稀発(きはつ)月経」と呼ばれます[1]。
ここで大事なポイントは、 生理は「排卵の約2週間後」にやってくる ということです。
つまり、周期が長くなっているということは、
排卵までに時間がかかっている(卵子の成長に時間がかかっている) と考えると、わかりやすいのです。
では、なぜ卵子の成長に時間がかかるのか?
当院でよく見られる2つのパターンをご紹介します。
当院に多い2つのパターン
パターン① 栄養が足りていないタイプ
当院の患者さんで多いのが、このパターンです。
• 朝食を抜くことが多い
• 食事が2回、ときに1回の日がある
このように欠食が多い方は、体が「エネルギー不足(低エネルギー状態)」になっています。
卵子は、卵胞の中で日々成長しています。
そして、卵子の成長にも当然エネルギーが必要です。
身体にとって「子どもを授かる」ことは、とてもエネルギーのいる大切な行事。
エネルギーが足りていないと、身体は「今は妊娠する状況ではない」と判断し、卵子の成長をゆっくりにします[3]。
結果、排卵までに時間がかかり、周期が長くなってしまうのです。
こういう方の多くは、肌荒れをしやすい傾向もあります。
エネルギー不足なので新陳代謝が落ち、肌の生まれ変わりも滞っている印象です。
「肌の調子」は、実は体の中の栄養状態を映す鏡でもあります。
パターン② 血糖値の乱れ(PCOS傾向)タイプ
もうひとつ多いのが、血糖値の乱れによるパターンです。
甘いものや糖質が多い食事を続けると、血糖値は「乱高下」します。
血糖値が急上昇を繰り返すと、「AGE(終末糖化産物)」という物質が体内でできやすくなります[6][7]。
AGEは、体のたんぱく質をこわばらせる性質があります。
卵巣の表面は「白膜(はくまく)」という膜に覆われていて、排卵のときは卵胞がこの膜を破って飛び出します。
この白膜にAGEがくっつくと、膜が硬くなり、排卵しにくくなる——当院ではこうお伝えしています[4][5]。
イメージは、クレームブリュレの「キャラメリゼ」の部分です。
カスタードの上に、カラッと硬い砂糖の膜が張っている。
あの硬い膜が、卵巣の表面にできているイメージです。
膜が硬いと、卵胞は破りにくく、排卵のタイミングがどんどん遠のいてしまいます。
さらに、血糖値の乱高下が続くと、血糖を下げるためにインスリンが大量に分泌されます。
研究では、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)傾向の方のおよそ70%に、インスリンの効きにくさ(インスリン抵抗性)が見られるともいわれています[8]。
当院の臨床では、インスリンが大量に出る状態が続くと、筋肉がこわばり・肥厚しやすくなり、それがさらに排卵しにくさに影響しているのではないかと考えています。
※白膜にAGEが付着して硬化するという機序は、当院が日頃の施術の中でお伝えしている考え方・イメージです。
断定的な医学的説明ではありません。
あなたはどちらのタイプ?セルフチェック
□ パターン①っぽい
• 朝食を抜くことが週に数回ある
• 食事が1日2回以下の日が多い
• 肌荒れや乾燥が気になる
• 疲れやすい、冷える
□ パターン②っぽい
• 甘いもの・糖質の多いものが好き
• 食後すぐ眠くなる
• 空腹時にイライラする、手が震える
• 生理周期がばらつきやすい
どちらか一方だけの方もいれば、両方あてはまる方もいます。
思い当たる節があれば、次の工夫から始めてみてください。
今日からできる食事と生活の工夫
1. まずは「3食」
特に朝 パターン①の方にとって、欠食をなくすことは何より大切です。
難しければ、朝はおにぎり1つと卵1つ、だけでも構いません。
「食べる量」よりまず「食べる習慣」からです。
2. 毎食にたんぱく質を 卵・魚・肉・大豆製品を、毎食そえることを意識してみてください。
卵子の材料になるのは、タンパク質です。
3. 血糖値を急上昇させない
パターン②の方は、ここが大切です。
• 野菜・タンパク質から食べる(ベジファースト)
• 甘いものは「食後」に
• 甘い飲み物(加糖カフェオレ・果汁100%ジュースなど)は控えめ
「同じ量を食べても、血糖値の上がり方が変わる」のがポイントです。
食後すぐの運動も大切です
4. 体を温めて、軽く動く お風呂はシャワーだけで済ませず、湯船につかる。
1日20分程度のウォーキングでも、全身の血流が変わります。
当院の鍼灸でのアプローチ 当院では、鍼灸と食事の両面からサポートを行っています。
• 全身とお腹まわりの施術で、骨盤内の血流を整えること • 中医薬膳・分子栄養学の観点からの食事のご提案
生理周期が長くなっている理由は、一人ひとり異なります。
「なぜあなたの周期が延びているのか」を一緒に見つけ、その方に合った工夫を重ねていくこと——それが、自然な周期へのいちばんの近道だと考えています。
よくある質問
Q. 生理が来たら、排卵もしているということですか?
A. 排卵している周期もあれば、していない周期もあります。基礎体温を測っていると、周期の変化とあわせて排卵の目安がつかみやすくなります。
Q. どのくらいの頻度で通院すればいいですか?
A. 週一回が目安ですが、状況によって異なりますので、まずはご相談ください。
生理周期の変化はすぐに表れるものではないので、数周期をかけてじっくり見ていくのが基本です。(約120日で卵子の質は変わります)
Q. 鍼灸だけで改善しますか?
A. 当院は医療機関ではありませんので、改善を保証することはできません。
ただ多くの方が変化を感じられておられます気になる方はこちらをご覧ください
妊娠報告アンケート|レガロ妊活鍼灸院
婦人科での検査・治療と並行して、鍼灸と食事の面から身体を整えるサポートを行っています。
まとめ • 生理周期が長くなるのは、排卵までの時間が延びているサイン
• 当院に多いのは
「①栄養不足タイプ」と「②血糖値の乱れ(PCOS傾向)タイプ」の2つ
・まずは3食・タンパク質をベースに
・血糖値を乱高下しない食事から
・ 周期の変化が続く場合は、必ず婦人科での確認を
「生理が遠のいている」ように感じても、原因は工夫できることも多くあります
一人で悩まず、まずは身体の声を聞いてあげてください。
当院では、無料相談もございますので、お気軽にお声掛けください
参考情報 この記事の作成にあたり、以下の情報を参考にしています。
【月経周期の正常範囲について】
1. 厚生労働省 eヘルスネット「月経について | 女性特有の健康課題」
月経周期の正常範囲(25〜38日程度)、頻発月経(24日以内)、稀発月経(39日以上)の定義。
https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/menstruation.html 2. 日本産婦人科医会 Q&A「正常な生理(月経)の目安を教えてください!」
正常な周期は25〜38日、変動は6日以内とされる基準の提示。
https://www.jaog.or.jp/qa/youth/qashishunki5/
【エネルギー不足と月経の関係について】
1. 「成長期の女性アスリートは『エネルギー不足』に注意!」
利用可能エネルギー不足が月経異常につながること(女性アスリートの三主徴)を解説。女性アスリートを対象とした知見ですが、「食べるエネルギーが足りないと身体が生殖機能の優先順位を下げる」という点で、パターン①の背景となります。
https://www.sportsanzen.org/spoanlabo/Energy_Deficiency_in_Young_Female_Athletes.html
【白膜・排卵の仕組みについて】
1. 大川産婦人科 高砂「多嚢胞性卵巣症候群(PCOs)」
PCOSでは排卵時に卵胞が突き破る卵巣の外膜(白膜)が厚くなっていることがあり、排卵が起こりにくくなること、排卵障害の機序のひとつにインスリン抵抗性が関与することを解説。
https://okawa-obgyn.com/takasago/不妊症の検査/多嚢胞性卵巣症候群pco/ 2. Ferré-Pujol P, Otsuki J, Funahashi H, Nakatsuka M. The Thickness and Density of the Ovarian Tunica Albuginea Increases with Age in Transgender Patients. Reproductive Sciences. 2021;28(5):1339-1346.
卵巣白膜の厚さと密度の増加が、卵子の質の低下や排卵の困難さに関わりうることを示した組織学的研究。
https://doi.org/10.1007/s43032-020-00390-5
【AGE(終末糖化産物)と卵巣機能について】
1. Mouanness M, Merhi Z. Impact of Dietary Advanced Glycation End Products on Female Reproduction: Review of Potential Mechanistic Pathways. Nutrients. 2022;14(5):966.
食事由来のAGEが卵胞発育や卵巣のホルモン産生を乱しうることをまとめたレビュー論文。
https://doi.org/10.3390/nu14050966
2. 宮内 悠「終末糖化産物(AGEs)による不妊の惹起」日本薬学会機関誌 2020年 56巻10号.
AGEsとPCOS・不妊の関わりを日本語でまとめた総説。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/56/10/56_960/_pdf
【PCOSとインスリン抵抗性の頻度について】
1. ルイかのう院(森美奈子 院長・産婦人科 監修)「多嚢胞性卵巣症候群 (PCOS) 完全ガイド|症状・治療・妊娠への影響」
PCOS患者さんの約70%にインスリン抵抗性が認められるとの記載。
https://www.misao-ladies.jp/louis-kano/columns/pcos-complete-guide/
監修者プロフィール

市川博永
はり師・きゅう師(国家資格)
開業18年(ふないり鍼灸整骨院長)
延べ10万人以上の施術経験
レガロ妊活専門鍼灸院院長
(100人以上の妊娠報告)
中医薬膳師(元料理人)
IGL医療専門学校講師
婦人科セラピー協会講師
婦人科セラピー協会所属
自身も不妊治療を経験し、その経験をもとに分子栄養学・中医薬膳を学び、妊活専門の鍼灸施術を行っている。
自己紹介動画です
https://youtu.be/4274dTY4OuQ?si=7lOkr0SDCQZ87783
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