肩こりと妊活の関係|肩こりがあると妊娠しにくい?鍼灸師が原因と改善方法を解説
肩こりがあると妊娠しにくいの?
ご来院された患者様によく聞かれますが、 実際に、妊活中の患者様の多くに肩や首の強い緊張がみられます。
鍼灸施術で肩や胸郭の動きが改善し、呼吸が深くなるにつれて、手足の冷えや睡眠の質が改善し、その後の採卵や胚移植に向けて体調が整っていくケースを多く経験しています。
もちろん肩こりだけが妊娠を左右するわけではありませんが、妊娠しやすい身体づくりの一つとして重要なポイントだと考えています。
こんな方におすすめの記事です
・肩凝りが気になる
・妊活で大切な『葉酸』『タンパク質』を摂りたい方
・胃腸が弱く、栄養が吸収出来ているか不安な方
■ なぜ肩こりが妊活に影響するのか
○血流低下 肩こりは首〜背中の筋肉の緊張による血流悪化のサイン!
血流が低下すると、子宮や卵巣へ十分な酸素や栄養が届きにくくなり、妊娠しやすい身体づくりに影響する可能性があります。
全身の血流が悪い状態だと、
• 子宮内膜が厚くなりにくい
• 卵巣への栄養
・酸素が不足 • 卵子の育つ環境の低下 などの影響が出やすくなります
○自律神経の乱れ
首・肩周りは自律神経と密接に関係しています。
肩こりが強い人は
• 交感神経優位(常に緊張状態)
• リラックスできない 状態になりやすい
自律神経の乱れはホルモンバランスに影響する可能性があるため、排卵リズムや妊娠しやすい身体づくりにも関係すると考えられています
○呼吸が浅くなる
肩こりがあると胸郭が硬くなり、呼吸が浅くなります(肋骨の動きが悪くなります)
呼吸が浅い状態が続くと、自律神経や全身の代謝にも影響し、細胞のエネルギー産生にも負担がかかる可能性があります
■ 妊活視点での肩こり改善ポイント
○首・肩だけでなく「全身」を見る
肩だけ揉んでも根本改善しません
重要なのは
• 横隔膜(呼吸)
• 骨盤(子宮・卵巣)
• 足の血流
○呼吸を変える(かなり重要)
腹式呼吸1日数回でOK
• 鼻から吸う(6秒)
• お腹を膨らませる
• 口からゆっくり吐く(6〜8秒)
→ 副交感神経優位になりやすい
○温める(特に首・仙骨)
• 首の後ろ • お腹
• 仙骨 ここを温めると血流改善+ホルモン環境が整いやすい
○緩める
・首の前側
・背中
・お腹 をストレッチやマッサージなどで緩める
交感神経のスイッチが入りにくくなる
○血糖コントロール 意外と重要です
低血糖 → 交感神経優位 → 肩こり悪化
○鍼灸との相性はかなり良い
肩こり+妊活の場合、
• 全身の巡りを改善
• 自律神経調整
• 子宮
・卵巣
への血流改善 妊娠しやすい身体づくりを目指します が同時に狙えます。
実際に、 妊娠しやすい方の特徴として
• 肩
・首が柔らかい
• 呼吸が深い
• 下腹部が温かい
など共通している事も多いです。
当院の経験では、肩や首の緊張が強く呼吸が浅い方ほど、まず身体の状態を整えることが妊活の第一歩になるケースが多くみられます 。
東洋医学的に 肺には「宣発(せんぱつ)」という、気や水分を全身へ巡らせる働きがあると考えられています
肩こりによって肋骨の動きが悪くなり呼吸が浅くなると、肺のこの働きも低下しやすくなると考えられています。
気の流れをよくする為に、肋骨周りの柔軟をとるのも大事です。
また、肩こり改善には、施術だけでなく日々の食事も重要です。
薬膳的には、 「理気(りき)」と呼ばれる、気の巡りを良くする食材がおすすめです。
また、特に梅雨時期は、運化を主る脾の動きが低下しやすいので一緒に祛湿類も摂りましょう。
おすすめは、
「そば粉の鶏肉とチンゲン菜のガレット」
【そば】
そばは、気の巡りを整え、ストレスによる滞りを改善すると考えられています 。
また食物繊維も豊富なので、胃腸の状態も整えてくれます
【チンゲン菜】 (涼性 辛)
活血化瘀(かっけつかお)
血行を促進し、血の巡りをスムーズにすること。
ビタミンC、βカロチンが豊富 葉酸も含まれてます。
ビタミンAは妊活にも大切なの栄養素です。
【鶏肉】 (平 甘)
食欲不振 気血(エネルギーと血液)を補い、胃腸を元気にします。
体力回復や妊活中の体づくりにかかせない優秀なタンパク質
【 生姜】 (微温 辛)
・胃腸を温める
・消化を助ける
・巡りを良くする 作用が加わります。
【作り方】
①そば粉を水でとく
②生姜、鶏肉、チンゲン菜を炒める
③①薄く伸ばして軽く両面を焼く
④中心に②を炒めたものをのせる
ワンポイント
デスクワークやスマホの使用で肩こりが気になる方は、ストレスや冷えによって首・肩周りの巡りが悪くなっていることがあります。
このガレットは、気と血の巡りを意識した食材を組み合わせた、肩こりが気になる方におすすめの薬膳レシピです。
■ まとめ
肩こりは単なる筋肉の問題ではなく、 血流・自律神経・ホルモン環境すべてに関係する“妊活の土台”になります 肩こりを解消して妊娠に近づきましょう!
*ビタミンAは細胞の分化や成長に関わる栄養素です
妊娠前から不足しないよう意識したい一方で、サプリメントなどによる過剰摂取には注意が必要です
※この記事は、中医薬膳の考え方と栄養学の知見をもとに、日々妊活中の方への施術・食事相談を行っている筆者が執筆しています。
薬膳は体質によって適した食材が異なるため、体調や持病、治療内容に応じて取り入れてください。
気になる症状がある場合は医師へご相談ください
【この記事の著者】
市川博永
はり師・きゅう師(国家資格)
広島市で開業18年、延べ10万人以上の施術経験を持つ
自身も不妊治療を経験し、その経験をもとに分子栄養学・中医薬膳を学び、現在は妊活専門の鍼灸施術を行っている
IGL医療専門学校や婦人科セラピー協会で講師も務める




